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新卒採用サイトのコンテンツに「正解一覧」は存在しない

新卒採用サイトのコンテンツに「正解一覧」は存在しない

新卒採用サイトのコンテンツに「正解一覧」は存在しない
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目次

新卒採用サイトに、何を載せるかはどう決める

新卒採用サイトを検討するとき、多くの企業がまず悩むのが「何を載せるべきか」という点です。

社員インタビュー、1日の仕事、福利厚生、キャリアパス。

調べれば「新卒採用サイトに必要なコンテンツ」はいくらでも出てきます。ただ、制作者の立場での現場で見ていると、それらを一通り揃えたからといって、新卒にとって判断しやすいサイトになるとは限らないというケースが少なくありません。

問題は、コンテンツの数ではなく、そのサイトが「新卒に何を判断してもらう場なのか」が整理されていないことにあります。

学生が採用サイトでしているのは「情報収集」ではない

学生は、社会人経験がありません。そのため、採用サイトを見るときも、「条件を比較して合理的に選ぶ」というより、漠然とした不安を抱えながら、判断材料を探している状態に近いと言えます。

実際には、学生は採用サイト上で次のような判断を繰り返しています。

  • 自分はこの会社で働けそうか

  • この会社を選ぶ理由を持てそうか

  • 入社してから後悔しないか

ここで重要なのは、学生は最初から判断軸を持っていないという点です。

だからこそ、「何を載せるか」以上に「どんな判断をしてほしいのか」を起点にコンテンツを考える必要があります。

学生が採用サイトで行っている判断は、大きく3つに分けられる

新卒採用サイトで起きている判断を整理すると、大きく次の3つに分けて考えることができます。

  1. ここで働けそうか(適応の判断)

  2. この会社を選ぶ理由が持てるか(納得の判断)

  3. 入社後に後悔しないか(リスクの判断)

どの判断を重く見るかによって、新卒採用サイトで「効いてくるコンテンツ」は変わってきます。

1. 学生が「ここで働くイメージを持てるかどうか」

学生が見ているのは、条件よりも具体的な働くイメージ

新卒がまず気にするのは、「自分がこの環境に馴染めそうかどうか」です。 給与や制度も見られますが、それ以上に必要とされているのは、以下のような情報です。

  • 一日の仕事の流れ

  • 若手社員が、どんな立場で働いているか

  • 入社直後に求められる役割や期待値

この判断に使われやすいのは、「1日の仕事」「若手社員の話」といった、「仕事の進め方が具体的に分かる情報」です。

逆に言うと、ここを重視してもらいたい企業なのに、制度や環境、待遇の話ばかりが前に出ている場合、判断が噛み合わなくなります。

2. 学生が「なぜこの会社なのかを言語化できるかどうか」

学生は「良さ」ではなく「違い」を探している

学生は、企業研究が進むほど「どこも似て見える」という感覚を持ちやすくなります。その中で必要になるのが、なぜこの会社なのか、を自分なりに説明できる材料です。

この判断に使われやすいのは、

  • 事業が生まれた背景

  • 仕事に対する考え方や価値観

  • 組織として大事にしているスタンス

といった情報です。

社員インタビューも、単なる成功談ではなく、考え方や判断の軸がにじんでいるかどうかが重要になります。 福利厚生や待遇は参考にはなりますが、それ単体で「選ぶ理由」になることは多くありません。

3. 学生が「入社後に後悔しないかどうか」

ネガティブを避けすぎると、不安はむしろ増える

学生は、当然のごとく「入社して失敗したらどうしよう」という不安を常に抱えています。

そのため、

  • 大変な点

  • 向いていない人の特徴

  • ギャップが生じやすいポイント

といった情報も、実はよく見られています。

この判断に使われやすいのは、

  • 仕事の厳しさに触れているエピソード

  • 合わなかったケースを含めた話

  • 理想だけで終わらない、リアルな視点

です。

すべてをポジティブに見せようとすると、学生からすると「都合の悪い部分が隠れているのではないか」という不安が残ってしまい、信頼を得るのが難しくなります。

だから「何をつくるか」より先に決めるべきことがある

ここまで整理すると、新卒採用サイトで考えるべき順番は明確になります。

  • 学生に、どんな判断をしてもらいたいのか

  • その判断に、どんな情報が使われやすいのか

  • 今あるコンテンツは、その判断に寄与しているか

この整理ができていれば、「社員インタビューをつくるべきか」「1日の仕事を載せるべきか」といった問いは、自然と答えが見えてきます。

逆に、この整理がないままコンテンツを増やすと、情報は揃っているのに、判断しづらい採用サイトになりがちです。

まとめ:何をつくるかは、企業ごとに違う

新卒採用サイトでつくるべきコンテンツは、どの企業にも共通する正解があるわけではありません。大切なのは、新卒に何を判断してもらいたいのかを明確にしたうえで、その判断に使われる情報を選ぶことです。

「とりあえず必要そうだから載せる」から一歩引いて、自社の採用サイトが、新卒にとってどんな判断の場になっているのか。そこを整理することで、コンテンツの取捨選択はずっとしやすくなります。

もし今、新卒採用サイトのコンテンツを増やすべきか、見直すべきかで迷っているなら、まずは「どんな判断をしてもらいたいのか」から一緒に整理してみてください。